PEOPLE

2023.01.19

MATE PEOPLE vol.06
ハーパーズ バザー日本版 編集長 小栗裕子

今回のMATE PEOPLEは、CR FASHION BOOKとのコラボレーションモデル発売にあわせたスペシャルゲストとして、ハーパーズ バザー日本版編集長の小栗裕子さんが登場。
ご自身のキャリアストーリーやライフスタイル、MATE.BIKEの魅力や自転車に最適なスタイルまで伺いました。

MATE PEOPLE vol.06 ハーパーズ バザー日本版 編集長 小栗裕子

Content

ファッション雑誌の制作に
憧れを抱いた幼少期

これ以上はない
エディターという仕事の魅力

唯一無二のコラボモデルは
モードな服との相性がいい

出かけることに躊躇せず
アクティブに行動範囲が広がっていく

自転車に乗ることで
地球の変化を感じられる

ファッション雑誌の制作に
憧れを抱いた幼少期

―いまのお仕事を始めたキッカケ

小栗さん:小学生の頃から、2歳上の姉が読んでいた「mc Sister(婦人画報社・現ハースト・デジタル・ジャパン)」を見るマセた子供で、影響を受けました。みんなはモデルに憧れていたのに、私はファッション雑誌のレイアウトやページ作りに興味があって、真似してコラージュを作ったりしていました。
なんとなくその頃から雑誌のお仕事に魅力を感じて、大学3年生で英国発カルチャー誌の日本版編集部にインターンで入り、編集の仕事を始めました。そこからほかの職業に就きたいと思った事はないですね。インターンは週8日働く感覚で忙しくて、当時はいまと違って就業規則も厳しくなかったので、徹夜も多く、とても大変でしたがすごく楽しかった。通勤に片道2時間かかるところに住んでいたので、編集部のソファで寝たり、インターン仲間の家にほぼ泊まり込むような感じで。おしゃれはしたいけれど常に金欠だったので、いかに古着をうまく着るかという話ばかりしていました。思えば当時も90年代のデザイナーズアイテムは人気でしたね。いまでは大人になりお金はあるけれど、その当時の楽しさとは、変わらない楽しさのままです。

これ以上はない
エディターという仕事の魅力


―編集の魅力について

小栗さん:雑誌編集の現場は、いつも新しいことがあるし、新しい何かがやってくる仕事。何かを生み出したいひとが集まる業界なので、よくも悪くも、好きでもきらいでもなんでもやってくることにリアクションし続ける日々です。私はそれがこれ以上に楽しい仕事はないなと幸せに思い、ずっと続けています。いつでも何かないかなと探し続けているのもいい刺激になり、アドレナリンがずっと出ている感覚で、ひとより多く知りたいし伝えたい、飽きたと思ったことがない。昨日まで知られていなかった魅力を発見して伝えること、それが楽しさだと感じられるから、続けていられるのかも。

いまは雑誌に限らずメディアがたくさんあるし、自分たちにしかできない価値を作り出し、見せて主張して売っていくことって、昔より遥かに難しい時代。作り手自身がメディアやSNSに出ることや、そこで人とは違う視点を持つことを怖がらずに発言することって、とても大事だと思っています。素敵なものを知りたい、手にしたいという想いはいつの時代も必ずあるから、こっちからコミュニケーションしなきゃいけないことが増えている。ひとりひとりに「あのね!」と訴えて、発信したい気持ちです。その一方で、いまは編集者になりたいひとがなかなかいない。編集という仕事やファッションメディアをやることの魅力を作らなければいけないし、若手の人材育成も自分の課題というか、仕事だと思います。

一昨年、まだ「エル・ガール」の編集長だったときに突然社長に呼ばれ「ハーパーズ バザー」の編集長ポジションの話をいただきました。すぐ編集長に就任したわけではなく、NY本社の方に、編集長として日本での戦略を考え、英語でプレゼンをしました。全部自分で考えること、いまの状況を変え成長させること、売り上げを上げること、そしてそれらを口外しないこと、という条件のもと、日々の仕事をしながら待った半年間はずっと孤独でしたね。

その後、編集長に就任するにあたって一番勉強したのは、どのように組織を作るかということ。チームメンバーは先輩ばかりなので、ひとをどう動かすのかをずっと考えながらも、編集長という役割を受けた時点で覚悟が整い、「決して前例にとらわれない」とういことを決めました。すべての面で新参者として編集部に参加したので、自分のやり方を見つけるほうが早かった。プロフェッショナルなチームのみんなに、仕事の目的と何を達成するためにやっているかということを明確に伝えるようにしています。

編集長は、よりひとのことを考える仕事だと感じています。読者にこちらから押し付けるのではなく、特に「ハーパーズ バザー」のようなラグジュアリー媒体では、憧れでカッコいいだけではなく読者のライフスタイルとの接点について考えることが大事だと、以前にも増して感じています。その点、ファッションは新しい価値観を受け入れるためのツールとしてはぴったり。直観的に可愛いと感じて、スッと入ってきてくれる可能性を秘めているから、メディア側はその先でちゃんと心を掴むことができるかどうかが問われる。作った誌面をよいか悪いか決めるのは、世の中のひとたち。いまのあり方がよくなければ、またアップデートしますという気持ちです(笑)。「雑誌ってもう終わっている」とはやっぱり言われたくない。やり方を変えなきゃいけないし、メディアに対する価値観は変わってきているけれど、やっているからにはファンを増やしていきたいです。

私のチームには家庭のあるスタッフが多いですが、この数年のコロナ禍で私生活と仕事の両立は本当に大変でした。編集者に限らず、働く女性のキャリアというのは何らかの犠牲のうえに成り立っていると感じることが今でもあります。だからいつか子供ができたら、コレクションに赤ちゃんを連れていきフロントロウに座るなんていうこともやってみたいです。

唯一無二のコラボモデルは
モードな服との相性がいい


―CRとMATE.BIKEのコラボモデルについて

小栗さん:年2回発行される雑誌「CR Fashion Book」とのコラボモデルの初見は、やはりビジュアルのインパクトに圧倒されましたが、乗ってみると安定感があるし、意外とスタイルに馴染みました。自転車とバイクの間のような感じで、すぐに愛着が湧きましたし、違和感はあまりなかったですね。車体に描かれているキャッチーなグラフィックデザインも素敵。
リュックを背負うようなカジュアルな着こなしより、いつもの装いというかモードなスタイルの方が似合いそう。

私はモノトーンが好きなので、今日ももちろんブラックを着てきました。例えば、ワンピース×プラットフォームサンダルやグラディエーターなどの重めシューズなど、レディなスタイルとも相性がよさそうなので、着こなしとのリンクを楽しみながら、これから気負いなく乗る回数が増えそうです。

出かけることに躊躇せず
アクティブに行動範囲が広がっていく

e-BIKEと過ごすライフスタイルの変化

小栗さん:コロナ渦に自転車通勤にシフトして電動ではない普通の自転車に乗っていましたが、自宅からオフィスの道のりは坂が多くて、ギアだけでは回避できず、丸出しのチェーンに何度も服が挟まってしまい、破けてダメになってしまって…。服の値段に関わらず、とにかくショックだし悲しい思いをするので、結果バス&電車通勤に戻ったんですよ。
便利で楽がいいけれど、服に制限が出るのはいやなので、その点でもパワーがありつつ安定感のあるMATE Xは安心です。今日は小さめのクロスボディバッグだけですが、普段の通勤ではPCを持ち歩くことが多いですし荷物も多い。大きいPCバッグをハンドルにひっかけてもタフなところもいいですよね。

自由に着こなせない服や靴問題、必死の坂での汗問題がクリアになれば、自転車通勤したかったのが本音。移動の自由度も下がっていて、ちょっとそこまでお買い物という徒歩10分の距離が、年々厳しくなりつつあるので、この一台があればアクティブに出かけることを後押ししてくれる感じがあります。ひとに会いに行ったりしたいですしね。オシャレなデザインなので、乗っていたら注目されて気分がいいかも!存在感はあるけれど可愛さもあるから、つい誰かに見せたくなるデザインですね。

自転車に乗ることで
地球の変化を感じられる

―100年後に残したいもの

小栗さん:「地球」じゃないかなと考えています。昨年は3年ぶりに海外へ行き、フランスやイタリア、アメリカを中心に訪れたのですが、自分がイメージしていた気候とだいぶ違ったりしていて、都市部なのに近所で山火事が起きたことや、夏のパリが尋常じゃないくらい暑くて、皮膚が割れそうなくらい乾燥していて地球の危機を体感し、思っているよりも早く地球の変化が進んでいるなと驚きました。直接自分で感じたので、このままではいけないなと。

日本にいると守られているのか、なかなか気づけないと思うんです。オンラインやバーチャルの世界も楽しいけれど、自転車に乗ってリアルな自然の変化を自ら感じることは大切。そのためには動かなきゃいけないし、地球を考えて行動を起こすことはもう当たり前のことでシビアな問題に直面しています。これからもこの地球で生きていく私たちの責任だし、課題だなと思っています。

 

Profile

小栗裕子 Yuko Oguri/ハーパーズ バザー編集長

82年生まれ。出版社で編集者を経て、3年間広告代理店に勤務。2011年にハースト婦人画報社に入社し、現・ハースト・デジタル・ジャパンに所属。「ハーパーズ バザー」の日本版創刊に携わり、「エル・ジャポン」や「エル・ガール」でのファッションエディターを経て、2022年1月「ハーパーズ バザー」編集長に就任。日本人として初めて表紙に小松菜奈を起用するなど、話題に。創刊10年目を迎え、“自分と社会の未来に投資できる大人世代の日本女性のパートナーメディア”として、新たなるステージへの進化を目指す。

YouTube:@HarpersBazaarJP
HP:Harper’s BAZAAR
Instagram:@yu_ogu

 

STAFF

Photographer:Yuko Yasukawa
Edit:Mayuko Hamaguchi(SEASTARS Inc.)

CR x MATE.BIKE LIMITED EDITION

Content

ファッション雑誌の制作に
憧れを抱いた幼少期

これ以上はない
エディターという仕事の魅力

唯一無二のコラボモデルは
モードな服との相性がいい

出かけることに躊躇せず
アクティブに行動範囲が広がっていく

自転車に乗ることで
地球の変化を感じられる

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