WET CITY STREET
低い空、予報を気にしながら溜まっていくランドリーを横目に玄関へ。
晴れの日の方が少ないコペンハーゲンを通して眺める、うるおいのある景色。
Waterproof mind
濡れても心はさらり

Image by Zoe Ansari
雨の日でも自転車を手放さないデンマーク人。
あれやこれやと思い煩わず、濡れることを前提に出かける人々の心は晴れやか。
不便さは当たり前だから、憂うよりもカラッとした心で。ワードローブから雨の日のお気に入りを引っぱり出そう。
Calmness by the window
静かな窓辺

Image by Ana Markovych
いつでも、どこでもヒュッゲ。日中の暗さすらも居心地の良さを高めるスパイスにしてしまう。
自然と落ち着いた気持ちになる雨の日は、みんながスロー。デバイスから離れてその瞬間に集中してみると、窓越しの景色も少しだけ特別に見える不思議。
Rain makes it rich
深まる趣

Image by Damiano Baschiera
建物や景色の奥行きを感じられるのはグレーな引き立て役のおかげ。
曇り空はコペンハーゲンの日常。それでも退屈しないのは、街も自然も濡れることで色濃く、深みを増すから。周囲を包み込んでしまう雨音と一緒に、見慣れた場所がしっとりと染まる風情を味わおう。
One umbrella away
傘ひとつ分の距離

Image by Ruben Mavarez
雨は、人と人を少し近づける。
小さな瞬間も大切にするデンマーク人にとって、雨の日は誰かと近づくきっかけが生まれる日。雨宿りのカフェも、同じ傘に入ることも、自然と距離が縮まる演出。
同じ屋根の下にいるだけで生まれる連帯感に、心なごむ日もあるはず。

Image by Shutterstock
Text: Sara Um