F(WH)EELING GOOD!
毎年5月は、自転車の活用への関心と理解を促す「自転車月間」。当たり前のように身近にある自転車ですが、人々を豊かにし、喜びをもたらしてくれるその魅力と素晴らしさについて改めて注目してみましょう。
To you
自分にいい
ありとあらゆるモノが溢れ、欲しいと思えばすぐに手に入ってしまう今の時代に、私たちを惹きつけるのはきっと「感性」を豊かにしてくれるもの。その中で実は自転車も、私たちの感性を刺激してくれることを知っていますか?
目に流れていく景色、エンジン音による遮りがなく耳に入ってくる自然や街中の音、体に感じるスピードと重力の変化など、サイクリングには五感への心地よい刺激がたくさん。加えて、自分の足でペダリングをする自転車は、体の動作とスピードがリンクする一体感を味わうことができます。足を止めたあとも浮かぶように身を任せていられる感覚は、他にはない気持ち良さです。
また自転車はファッション性が高くカラー選びにも挑戦しやすい、所有感のあるモビリティと言えます。
楽しみながら健康的な体づくりができるのは言わずもがな、サイクリングが心のヘルシーさを保つのに最適なことからも、自転車は現代の”ご自愛アイテム”のひとつかもしれません。
For lifestyle
生活にいい
小さな子どもから高齢者になるまで、いつでもどこでも乗ることができる自転車は、私たちの生活を超えて人生そのものを共にすることもあるほど、とても身近で偉大な存在です。
通勤通学の移動手段としてはもちろん、家族でのショッピングや友人とのレジャーとして、あるいは観光や散走に取り入れることで、歴史や文化との新たな出会いの可能性がより広がります。
そして素晴らしいことに、コスト面においても経済的、かつ遅延や渋滞の心配がない移動手段として私たちの日々の暮らしにひっそりと、けれどもしっかりと貢献してくれる頼もしい相棒なのです。
無理なく、多様なライフスタイルに柔軟に取り入れることができる側面もまた、自転車が人々に長く愛されている理由と言えそう。
For the earth and community
社会と環境にやさしい
1km走るごとに約28円の社会的利益を生み出すとも言われている自転車。一人を幸せにすることができるならば、世界を幸せにするのはそう難しくないのかもしれません。
短距離や一人での移動に選択肢のひとつとして自転車を選ぶことは、交通渋滞の緩和を助け、それぞれにとってより効率的な都市移動を叶えるものです。
また「いつも」の日常だけでなく「もしも」の災害時に活用ができるのも、身近で機動力に優れているからこそ。隅々への移動や輸送をはじめ、ヘルメットを避難用に、USB給電ができる自転車であれば緊急時のバッテリー源にと役立ちます。
そして移動時にCO2を排出しないため「環境に優しいモビリティ」として真っ先に挙げられる自転車ですが、CO2を減らすことはつまり、地球規模の気候変動を減らしているということ。
さらには、大きな音を発しないということで、自然音を使って食物を見つけたり危険を察知して生存している動物や昆虫たちの環境と自然を守り、生態系の保護にも繋がるのだそう!
私たちはペダルを漕ぐたびに地球を守るヒーローになってしまうのです。
Be safe, be cool
安全はかっこいい
個人レベルにとどまらず、社会環境にとってもさまざまなメリットと魅力を発見することができる自転車。そのような可能性に満ちた乗りものだからこそ、マナーや安全を意識した振る舞いで素敵に乗りこなしたいもの。
とくに入学や進級、新生活などで自転車を利用する人が増えて交通事故も起こりやすい5月は、事故防止を目的としたイベントや安全教室などが各地で開かれており、交通意識を見直すグッドタイミング。
自転車があなたに与えてくれる喜びを言語化できたなら、サイクリングを楽しみつつ、自転車がもたらすポジティブな影響や未来について思いを巡らせたり、安全への意識を高めるきっかけになることでしょう。
Text: Sara Um