Eyes on Copenhagen (4)
水辺が大好きなコペンハーゲナーが行き交う、夏の涼を感じさせる場所の数々。
Water, everywhere!
いつでもどこでも!
海に囲まれた島国デンマークで “商人たちの港” という名を持つコペンハーゲンの街に広がるは、清々しい運河の景色。ここに暮らす人々は、水との交わりを楽しむ接点をたくさん持っています。
水のあるところに、コペンハーゲナーの日常あり。
Harbour Bath
港の海水浴場
ランチブレイクや仕事帰りなど、30分もあればふらっと泳ぎに行ってしまうくらい水に入ることが日常的となっているデンマーク文化。水着がなければ借りるか、何も着ないという大胆スタイル。
ハーバー・バスとは港に作られた公共の屋外プールのことで、ビジュアルツアーに登場したアイランズ・ブリッゲをはじめ、市内だけでも4か所存在します。特にショッピングセンターのハーバー・バスは夏の人気スポット。ショッピングの合間にひと泳ぎなんて斬新ではあるけれど、良いリフレッシュになりそう。
Floating diner
食事も水辺で
美しいオーシャンビューが自慢のレストランは世界に数多あれど、コペンハーゲンの海辺のレストランは一味も二味も違う様子。水上に浮かぶカフェやレストランはとてもユニークで、時間を忘れてしまいそうなほどピースフル。ハウスボートの中や屋外のデッキで食事ができたり、ハーブや野菜などの食材を船上で自家栽培しているお店も。クリスチャンハウン地区にある水上カフェの老舗では、ボートをレンタルしてドリンク片手にくつろぎたい大人たちで溢れます。
Ocean Hot Tub
360°露天風呂
海の中でお風呂まで楽しむのがコペンハーゲン流。中でもフローティング・タブと呼ばれる移動式の露天風呂は、コペンハーゲンの港を周遊するというから驚き。冬には寒中水泳が人気のヘルスケア&アクティビティとなるデンマークではサウナもポピュラーで、なんと体育の選択授業にサウナがある学校まで。
街と自然が織りなすパノラマビューに囲まれながらの水浴びとサウナは、市民の心と体をチャージしています。
Rest on water
水上を拠点に
水辺を眺めるだけでも涼しい気持ちになるけれど、現に陸地よりも涼しく、風が通って居心地のよい環境となる水上。海面上昇や水害への対策というプラクティカルな側面でも世界中から注目を集める「水面に浮かぶ家」が、市の中心部には60〜80戸もあるそう。
レジャーや安らぎの場所にとどまらず、その心地よさにアドレスまで移してしまうコペンハーゲナーたち。これは一般住居としてだけでなく学生寮やホテルにも採用されるほど広く受け入れられた暮らし方で、ベッドルームから直接ダイブする ”自然のプライベートプール” は水上生活ならではの特典。
Living with water
水と暮らす
いまや老若男女に親しまれ愛されている運河沿いも、実は工場排水や下水で汚染されていた時代を経て、市の取り組みにより10年かけて人々が泳げる場所へと復活を遂げたストーリーがあります。これをきっかけに、利用する市民たちの水質や環境への意識が高まったことも相まって、コペンハーゲンで生活する人々と水との触れ合いは切っても切り離せないカルチャーとなっています。
私たちも潤いのある水辺での触れ合いを上手に取り入れられたら、厳しい暑さを乗り切るためのリフレッシュメントになりそう。
Text: Sara Um