Eyes on Copenhagen (3)
大型連休は予定がない?お休みがない?今日はコペンハーゲンのちょっとしたビジュアルツアーにご招待。自宅やオフィスにいながら少しだけ、コペンハーゲンの建築デザインと旅行気分を味わいましょう。
Saddle up – 旅へ出発
昨年ユネスコの世界建築都市に選ばれたコペンハーゲンは、そのアーキテクトデザインが世界的に有名な場所。
この街に生まれ、いま最も注目される稀代の建築家ビャルケ・インゲルスが手がけた作品を巡るツアーにご招待します。ワールドクラスの現代建築の数々を巡りに、さあ出発です。
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Photo-on-the-top by Rasmus Hjortshøj
Images: Shutterstock, E24
8TALLET – 8ハウス
コペンハーゲンのカストラップ空港に降り立ったら少し西へ移動して、市郊外のオアスタッドからスタート。向かうはデンマーク建築の傑作のひとつ、世界建築祭(ワールド・アーキテクチャー・フェスティバル)2011の住宅部門で優勝した「8ハウス」。
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上空から見ると8の字の形に建てられた大規模な多目的開発施設で、Big Houseとも呼ばれる集合住宅は、自由な時間と家族の生活、コミュニティとアクティビティをコンセプトに人々の暮らしを意識したデザインを見ることができます。
Images: Shutterstock
Islands Brygge – アイランズ・ブリッゲ
お次は早速、コペンハーゲン中心部へ。
アイランズ・ブリッゲにある港の人工ビーチは、暑い日にはコペンハーゲナーが空を眺めながら泳ぎ、平日は地元民が仕事帰りにひと泳ぎするために立ち寄る、都会のオアシス。
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北欧では冬でもお構いなしに寒中水泳を楽しむため、ビジネスマンからファミリーまで様々な人たちがプールでくつろぐ姿を一年中見られます。勇敢さを試したいなら、最高5メートルのダイビング・タワーにチャレンジ。
Photos by Astrid Maria Rasmussen, ArchDaily
Urban Rigger - アーバン・リガー
どこか近未来的にも見える、水上に建つフローティング・アパート。その実態はなんと学生寮。
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手頃な価格の住居不足という、都市が直面している課題へのソリューションとして設計されたアーバン・リガーは、古い輸送用コンテナを活用し、水力源による暖房、低エネルギーポンプ、太陽光発電を完備とエネルギー効率においても抜群にサステナブル。
水遊びが大好きなコペンっ子たちのためか、それぞれのバルコニーから港に飛び込むことができる作りにも、心なしかこちらまで開放感を味わえそうです。
Images: Urban Rigger
Short Break – ブレイクタイム
少し疲れたらアーバン・リガーのほど近く、造船所跡地にできたストリートフード・マーケットで休憩はいかが?
水辺が美しいロケーションに、旅には欠かせない食事を楽しむレストラン、都市農場、アートギャラリーが集結した、お腹も知的好奇心も満たせる魅力的なスポットです。
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輸送用コンテナを再利用したカラフルな屋台通りを練り歩き、デッキチェアに座って海を見渡しながら多国籍フードやローカルな一皿を味わうことができます。
Images: Reffen PR
Holmen Area – ホルメン
お腹も満たされたら、コペンハーゲンの湾岸エリア「ホルメン」へ。サステナブルなアクティビティが楽しめるコペンヒルや、世界一予約の取れないレストランとして知られるnomaを巡ってみましょう。
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新しい北欧スタイルを物語るかのような、ビャルケによる建築。
古い軍用倉庫を活用して建てられた特徴的なnomaは、料理を味わうことは叶わずとも、眺めるだけでも一見の価値があります。
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Copenhill images: Shutterstock, Olivier Morin
noma photos by Rasmus Hjortshøj
もう少し足を伸ばすと、壮観なオペラハウスや王室一家が住むアマリエンボー宮殿、アンデルセン童話「人魚姫」の像、かつてコペンハーゲンを守るために作られた星型の要塞「カステレット」が。数ある名物を一度に訪れるなんて欲張りな願いも、夢ではありません。
Dortheavej - ドルテアベジ
モダンで美しく機能的なソーシャルハウジングがドルテアベジの代名詞。コペンハーゲンでは、ビッグスケールでハイエンドな建築作品ばかりか、低所得者向けの集合住宅であっても妥協はいらないことを教えてくれます。
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Photos by Rasmus Hjortshøj
ドルテアベジに訪れたなら、建築がどのように新たな命を吹き込むか、その付加価値を見つけられることでしょう。
さて、およそ20kmのこのツアーは終わりを迎えますが、コペンハーゲンには世界中の他の都市では出会えない何かがありましたか?
わくわくするようなビジュアルと、さらにその奥に潜む”デザイン”を感じられたならきっと、旅ならではの満たしを味わえるはずです。
Text: Sara Um